生活相談員にはどんな人が向いているか

生活相談員は、老人ホームやデイサービスなどの介護施設に勤務し、利用者が最適の介護サービスを受けられるよう尽力する責務を担っています。まず、生活相談員は、利用者や家族の相談に乗り、詳しい聴き取りをして利用者の実態や要望を把握することが必要です。介護サービスを必要とする高齢者や障がい者とその家族は、精神的に弱っていることも多く、生活相談員には細やかな配慮ができるデリカシーが求められます。相手の敏感な神経を刺激しないように、利用者の気持ちに寄り添った姿勢を貫くことが欠かせないのです。弱い立場にある人の心情を察して、細やかな気遣いができる人は、生活相談員に向いていると言えるでしょう。

また、生活相談員は、利用者や家族だけでなく、介護サービスを充実させるために、職員の他業種のスタッフや施設外の他機関とも連携することも大切な仕事です。介護サービスは、地域との連携が不可欠で、利用者と地域を繋ぐ調整役として生活相談員の存在は重要なのです。仕事内容も立場も異なる他業種や他機関の人たちと連携するには、人脈を形成できるコミュニケーション能力が欠かせません。つまらないことで対立したり、感情的になったりせず、利用者のために連携を深められるコミュニケーションが可能な人物は、生活相談員の適性があると言えるでしょう。もちろん、常に相手に同調しているだけでは足りず、利用者に有利な条件を引き出すために、時には巧みな交渉も必要となります。相手に言い負かされず、自己主張もきちんとできるような交渉術に長けた人も、生活相談員に向いているでしょう。